子どもが読書好きにならない…そんな悩みありませんか?
「うちの子、本をぜんぜん読まない…」
「読み聞かせしても、すぐ飽きちゃう」
「ゲームや動画ばかりで、読書に興味がない…」
子育て中の親なら、一度は感じたことがある悩みかもしれません。私自身もそうでした。
そんなときに出会ったのが、今回ご紹介する
『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』
(著:笹沼颯太、出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)です。
本記事では、実際に本を読んで感じたこと、そして家庭でどう活かせるかを、子どもの読書習慣に悩む親目線でレビューしていきます。
本の基本情報

- 書名:東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書
- 著者:笹沼 颯太(ささぬま そうた)
- 出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発行年:2024年
- ページ数:276ページ
- ISBN:978-4-7993-3021-0
どんな本?簡単な内容紹介
著者の笹沼颯太さんは、東京大学在学中に株式会社Yondemy(ヨンデミー)を設立し、子ども向けのオンライン読書習い事サービスを提供しています。彼は、1万人以上の子どもたちに読書の楽しさを伝えてきた実績を持ちます。
本書では、子どもが読書にハマるための具体的な方法や、家庭での読書環境の整え方など、実践的なアドバイスが豊富に紹介されています。
内容は以下の5章で構成されています。
- 子どもの人生に読書というパートナーを
- どんな子だって読書家になれる
- 子どもが夢中で読みはじめる ささる本の選び方
- 「読みたい!」を引き出す ハマるきっかけのつくり方
- ずっと「読書家」でいるために 習慣化できる環境のつくり方
購入者限定特典も!
購入者限定で「読書記録シート」がダウンロードできる特典もついています。
読んだ本に対する一言メモが残せるものなのですが、シンプルながらに子どもにとっては「こんなにいろいろ読んできたんだ」という達成感や喜びにつながるそうで、わが子たちはこの記録をつけ始めてからさらに本を読むようになりました。
印象に残った3つのポイント(感想)
① 読書は「勉強」ではなく「楽しみ」
特に印象的だったのは、「読書を勉強の道具にしないことが、読書好きを育てる近道である」という考え方です。
「読みなさい」よりも「一緒に読みたい」と言ってほしい。
この一文が心に残りました。大人が「知識を得るために読むもの」として本を捉えてしまうと、子どもにとって本は「しなきゃいけないもの」「つまらないもの」になってしまいます。
子どもが「読んで楽しい」と感じることが最優先。
「ためになる」より「面白い」の優先。これは多くの親にとって発見ではないでしょうか。
② 読書習慣は、親の「問いかけ」で変わる
本書では、親がするちょっとした声かけの違いが、子どもの読書に大きく影響すると紹介されています。
- 「どんなところが面白かった?」
- 「このキャラクター、誰かに似てる?」
- 「続きを想像するとどうなると思う?」
このような“正解のない問い”が、子どもの「読書の楽しさ」と「対話する力」を育てるとのこと。
実際に、わが家でも読み聞かせの後に「どこが好きだった?」と聞いてみたところ、子どもがいつもよりたくさん話してくれてびっくりしました。
③レベル別ブックリストで“うちの子に合う本”が見つかる
本著の序盤では、Yondemy独自の「レベル別100冊ブックリスト」が掲載されています。
このブックリストは子どもの読書力に合った本を選ぶためにYondemyが独自に開発した指標「ヨンデミーレベル(YL)」を用いて分類されています。
ヨンデミーレベル(YL)は文章の難易度を数値化し、漢字の使用率や文の長さ、構文の複雑さなどに基づいて設定されてます。
ここでポイントとなるのがYLは学年に依存せず、「今の子どもにちょうどよい本」を選ぶための目安になるということなのです。
たとえば、YL20台は絵本や短いお話向け、YL30〜40台はストーリー性のある児童書、YL50以上は高学年向けの長編作品が該当します。
このYLに沿った「レベル別100冊ブックリスト」は読書の習慣化や本との出会いをサポートします。読解力の成長を可視化でき、親子で「読書の楽しさ」を共有するきっかけにもなる便利なツールです。
この分類のおかげで、「今うちの子にちょうどいい本」がとても見つけやすく、私もこのブックリストを持ってすぐ図書館に行きました。
「うちの子、何を読ませたらいいの?」という悩みが一気に解決します。
家庭で実践するためのヒント

家でできる「読書好き」実践5選
- 本を「目につく場所」に置く
テレビのリモコンの横に絵本を置いておく、など。 - 読み聞かせの時間は「短くてもOK」
1日5分でも、親子で「本にふれる時間」を積み重ねる。 - 子どもと一緒に「図書館へ行く」
自分で本を選ぶことで「本を選ぶ楽しさ」が育つ。 - 親も「読んでいる姿」を見せる
スマホばかりではなく、雑誌や新聞を読む姿も効果的。 - 読んだ後に「話す時間」を作る
感想を共有することで読書の記憶が定着する。
感想の共有も読書タイムの一環となるという考え方は目から鱗でした。
こんな人におすすめ!
- 子どもに本を読ませたいけど、どこから始めていいかわからない人
- 読書=勉強と考えがちで、親子の会話がうまくいかないと感じる人
- 読書習慣を「強制」ではなく「自然に」身につけたい人
- 読み聞かせに疲れてきたお母さん・お父さん
まとめ:子どもにとって「読書が楽しい」ことが何より大切
『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』は、単なる読書ノウハウ本ではありません。
親と子どもが「一緒に楽しむ時間を増やすための本」です。
本を読む子どもは、ただ知識を得るだけでなく、「感じる力」「考える力」「対話する力」を身につけていきます。
その土台は家庭で育まれる──本書は、そのことを静かに、でも確実に教えてくれる一冊でした。
また、子どもにささる本の選ぶうえでの考え方は、これまで考えもしなかったようなもので、かつ肩の荷がフッと下りるまさに目から鱗なものでした。
親も子も力まずゆったりとした気持ちで読書に向き合うことができ、そして気づいたら本好きになっている、そんなことが期待できる本でした。
書籍情報・出典
- 書名:『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』
- 著者:笹沼 颯太
- 出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン(2024年)
- ISBN:978-4-7993-3021-0
※本記事中の引用は著作権法第32条に基づき、最小限の範囲で行っています。
あなたも試してみませんか?

子どもと本のある暮らし、始めてみませんか?
無理に読ませるのではなく、「一緒に楽しむ」ことから。
そのきっかけに、この一冊はきっと役立つと思います。
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